ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





平野家住宅。文京区西片2-9
2007(平成19)年2月24日

平尾家住宅は、『国指定文化財データベース』によると、主屋、客間棟、洋館、住宅蔵、茶室の4棟が1998年に国の登録有形文化財に指定された建物(他に茶室門と住宅門)で、敷地の奥には割と近年増築されたらしい別棟がある。「わが国最初期の住宅作家とされる保岡勝也による和洋折衷住宅」で、主屋(洋館の後ろにある棟と思える)は1921(大正10)年、その他は1922年頃の建築としているが、『西方町会』では「大正10年(1921)に洋館、翌年に和風主屋が建てられた」とある。
設計者の保岡勝也(1877-1942年)は、1900(明治33)年、東京帝国大学工科大学建築学科を卒業、工科大学では学長であった辰野金吾に師事した。三菱合資会社に入社し、曽禰達蔵の下で丸の内赤煉瓦街の設計に携わる。1913(大正2)年に独立して、川越の八十五銀行本店(1918年)、山吉デパート(1936年)などを設計した(ウィキペディア)。「住宅作家」としても評価されているという。
『西方町会』には「この家は中央公論創始者・初代社長の麻田駒之助の邸だった。洋館部分の1階を中央公論、2階を婦人公論の編集室として使った時期もあり、その後平野家が譲り受けた」ともある。
道路から見えるのは客間棟と洋館の正面に住宅門。写真の塀は門と同じく煉瓦造モルタル塗で、内側に控えがあるという。

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